モザイク

モザイク (幻冬舎文庫)

モザイク (幻冬舎文庫)

どれだけ重い話でも、ランディさんと感性が同じなのか、すんなり受け入れられる。これに描かれた少年の母親って、世の中の一般的な「大人になりきれない親」だなぁと思った。子供が思い通りにならないと「グレた」とか「頭がおかしい」と決め付ける。細木数子風に言うと「ご都合主義」の親っていうのか。こういう親の子供がおかしくなるのは不思議じゃない。自我の強い子なら反発するのは当然だわ。私の親はそんなこと無いけど祖母がこういう人なのでよく分かる。「入ってきて欲しくないのに入ってくる」感覚。そりゃ爆発もするわな。
少し、少年の思想にウンザリしたけど、中々面白かったです。
脳内キャスティングは、あと10年前なら主役は浅野温子。今なら・・・「ケイゾク」のイメージで中谷美紀ってところか。真っ黒で少々重めのロングの美人というイメージ。少年は神木隆之介君。繊細で淡々と語る口調が印象的。