読了
- 作者: 唯川恵
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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読み始めは母娘ともにキャラクターの性格に魅力を感じず、渋々と読み進めていったのだけれど中盤からの「えぇ!?」という展開に一気読み。
以下少々ネタバレ
セックスとはいかなるものかを書かれた部分が結構好き。「拷問のような痛さに耐えられたのは相手の事を好きだったからだ」(うろ覚え)という気持ちはとても女性らしく、EDの男性ともセックスも素敵だ。(少々マニアックだけど)
セックスは快楽ではなく、相手との身体同士の対話であって、愛を伝えるものだ。
自分が気持ちよくなることも重要だけれど、相手をいかに気持ちよくするかという気持ちがあれば「感じる」ものなのだ。
セフレがいる人はお互いにそういう気持ちが欠落してるのかもしれないと思った。
だからその埋め合わせをどこかでまかなう。
好きな相手だったら、肌が触れるだけでも十分気持ちいいものだと思うし。
*1
これを読んでいて思ったけど、案外25才過ぎの女性って一番美味しいかもしれない。
母親、娘と入れ替わって同じ人と接するだけでも相手の態度が違う。
若い子は男にチヤホヤされるが、一人の人間としてではなく、それは一種「獲物」のような目でみられる。オバサンなら、「女性」には見てもらえないかもしれないけれど、「人」として認めてもらえることもできる。
丁度25〜35才ぐらいの女性は、仕事も覚え、恋愛も適度に経験してそれなりに一人前になり年下の男の子を可愛いと思う余裕も出来、それでいて年上の男性には、まだ若い子としてそれなりに可愛がられる。いろんな意味で一番楽しめる年なんじゃないかと思った。
この小説の結末は人によって感想は違うかもしれないけど、個人的には好き。
というか、納得できる終わり方だった。
*1:私は人より性欲が弱いと思うので参考にならないかもしれないけれど。